近年、竹林の拡大繁殖が顕著になってきています。
竹林は、過去、雑木林や田畑と一体となって美しい里山の景観を作っていました。
竹材やタケノコの生産のために人の手で維持・管理されていましたが、竹材に代わるプラスチックの登場、安価な外国産のタケノコの入荷などで、徐々に竹林の維持・管理がされなくなってきました。
その結果、竹林周辺の雑木林や田畑に、竹林が拡大し、一面が竹林になってしまう場所が多くなってしまいました。
維持・管理されない竹林は、背の高い竹が密生するため、樹間が狭く、地表面まで光が届きません。
そのため、他の植物が育たなく、そこに生息する動物の数も減ってしまいます。
また、竹は、地表面に近いところで、広く浅く根を張るため、地盤の強度を保持しにくく、ひとたび降雨災害等があった場合は、土砂崩壊を起こす確率が高くなります。
以上のことにより、竹を大量に利用することを考慮して、竹を利用した緑化基礎工としての法枠工法を考案しました。
竹の一部だけを利用するのではなく、一本すべてを利用できるようにしてあります。